苗代小学校合唱団トップページ 本文へジャンプ

合唱と関係がないようで関係のある3つの話

はじめに
 合唱団交流、楽しかったですね。
先生は、その交流でいくつも大切な事を学んだ気がします。
 合唱というのは、イメージを豊かにして考え、想像しながら歌うものだということを強く感じました。
 歌詞からイメージを想像すること。そこから必要な口の動きや子音の使い方、お腹の使い方、立ち方や息の吸い方、はき方など、いろんなことを意識して実行しないといけないということを感じました。合唱は、先手先手と歌詞やメロディを想像しながら歌うことが必要な頭脳プレーなのです。
 今日は合唱団交流であった、合唱と関係がないようで深い関係のある3つの話を紹介します。

1つ目の話「時間に遅れると・・・」
 向こうの学校の先生が、休憩後、練習時間に遅れた人を立たせていた場面を覚えていますか。練習に遅れることが、他のみんなの迷惑になることをそっと教えていたのです。遅れた人は、そんなことを想像できなかったのです。
 でも、次が偉かったですね。集合時間にみんなぴったりと集まっていました。遅れると迷惑がかかると想像し、時間に間に合う行動をしたのです。

2つ目の話「ちょっと待ってて」
 帰りがけ、すごいなあと思った場面がありました。
 うちの合唱団が玄関で靴を履いているとき、ちょうど向こうの合唱団の子供達も帰ろうとしていました。その時、向こうの団長さんが他の団員たちにそっとこう言ってました。
「ちょっと待ってて」
 今自分達が行こうとすると、お客さんである私たちに迷惑がかかる。そんなことを想像し、他の団員にそんな声をかけたのです。
すばらしいなあと思いました。

3つ目の話「大変!バスの中がゴミだらけ」
 無事学校に着きました。僕は、とにかく安全につけたことにホッとし、みんなを帰すことだけを考えていました。
 そんな時、6年生のある子が、あわててこんなことを伝えに来ました。
「先生、バスの床に紙くずがたくさん落ちてる。」
 行くと、細かい紙くずが本当にたくさん落ちています。
 また、一生懸命運転してくださった運転手さんが、汗だくになって、しめっぱなしになっているカーテンを元通りにしていました。
 僕は慌てて、5,6年生を集め、急いで床に落ちているたくさんのゴミを拾わせ、カーテンを元通りにしてもらいました。
 残念なことですが、団員たちが、床をゴミだらけにしたまま、カーテンもそのままにして出て行ってしまったのです。おそらくうっかりのことでしょう。でもそんなことをすると、あとで運転手さんが大変な思いをするだろうってことを想像できなかったです。
 でも、偉かったのは、それに気づいた6年生がいたってこと。そしてそれを自分達の問題として考え、関係ないのに一生懸命ゴミを拾ったり、カーテンをなおしてくれたりしたということ。すばらしいなと思いました。
 その子たちは、そのままにしておくことが、とても迷惑になるだろうということを想像し、一生懸命行動してくれたのです。

3つの話は合唱と深い関係が!!
 さて、合唱と関係のないような話を3つ書きましたが、実はこれらの話は合唱と深い関係があると思うのです。
 前に、先生がこんなことを言ったのを覚えていますか?
 感動的な合唱ができるようになるためには、歌の技術だけでなく、心の成長も必要だということ。
 歌の技術と心の成長は、車の両輪のようなもの。その二つが大きくなることで、どんどん前に進めるようになり、その声は聞いている人の心に伝わり、大きな感動が生まれるって。
 

 でも、心って、どうしたら成長するのかわかりません。その秘密が今日の話なのです。
 合唱というのは、イメージを豊かにして考え、想像しながら歌うものだということを最初に書きました。
心の成長って、想像する力を伸ばすことだと思うのです。
・時間に遅れることがみんなの迷惑になるって想像できる人
・玄関で待ってあげることが、お客さんを気持ちよく帰らせることになるって想像できる人
・ゴミだらけにしたままにしておくことが大変迷惑になるってことを想像できる人
・関係ないのに一生懸命ゴミを拾うことが、合唱団をよくすることになるって想像できる人

 そんな想像する力のある人は、周りの人と気持ちよく過ごせるよう行動できる人だと思いませんか。周りの人が喜び、感動を作ることができる人だと思いませんか。歌でも、イメージ豊かに想像し、表現できると思いませんか。実際、そうだと思います。

心の成長には失敗も大切!!
 今回は、いい話やいやな話、いろんな話を書きました。
でも、失敗してもいいのです。失敗しない人はいません。失敗の後が大切です。それを次に生かしていけばいいのです。時間に間に合わなかった子が、次には時間に間に合ったように、「ゴミだらけにしたままにしておくと、あとで迷惑がかかるぞ。」って次には想像し、行動すればいいのです。それが心の成長へとつながっていくのです。
(やった人を責めようという気持ちはまったくありません。)
 でも、同じ失敗を何度も繰り返すのは問題です。成長するためには、やはり想像です。それを防ぐにはどうしたらいいか想像し、考えることが大切です。
今年の目標は、聞いている人に感動が伝わる歌を歌うこと。
 そのために、どうしたらいいか、今日の話がヒントになればうれしいです。

おわりに
 帰りがけ、迷惑をかけてしまった運転手さんに「本当にありがとうございました」とお礼を言いました。
 すると、運転手さん、笑顔で「こちらこそ、ありがとうございました。」と返してくれました。
 横にいた6年生が、こう言いました。
「先生、なんで運転手さんが、ありがとうございますって言うんだろう?」
 僕は、とっさにこう答えました。
「それは、あの運転手さんがすごい人だから。」
 多分あの運転手さんは、「子供のことだから・・・」と優しい気持ちで、一生懸命ゴミを拾ったりカーテンを元通りにしたりしてたんだろうなあと思います。迷惑をかけられているのに、逆に「ありがとう」って言ってくださるなんて、本当に心の広いすごい人だと思いませんか。

 あの運転手さんのように、感謝すること。それが想像する力を伸ばすヒント。心の成長のヒントだと思います。

PS.もし良ければ、今日のお話、親子で話し合ってみてください。